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Oracle NetSuiteで解決できる課題とは?導入企業の特徴を解説

企業の成長や事業拡大に伴い、「既存の基幹システムでは対応しづらい」「システムやExcelが増え、全社の状況が見えない」といった課題が生まれることがあります。

こうした企業の成長とともに生まれる課題を解決する選択肢の一つが、クラウドERP「Oracle NetSuite」です。

これまでNetSuiteの提案・導入をご支援する中で、NetSuiteを選ぶ企業には、解決したい課題だけでなく、ERP導入に対する目的や期待、プロジェクトの方針にも共通する考え方があります。

本記事では、NetSuiteで解決できる代表的な課題と、実際の提案・導入支援を通じて見えてきた、NetSuiteを選ぶ企業の導入目的や考え方についてご紹介します。

この記事はこんな方におすすめ
・基幹システム・ERPの刷新を検討している方
・NetSuiteが自社に合うのか知りたい方
・ERP選定で重視すべきポイントを知りたい方
・事業成長や海外展開を見据えたシステム基盤を検討している方

読了時間:約8~10分

1. NetSuiteで解決できる代表的な課題

① システムやExcelが分散し、データがつながっていない

企業の成長とともに、販売管理、在庫管理、会計などで個別のシステムを導入し、システム間をExcelやCSVでつないでいるケースは少なくありません。

例えば、販売管理システムで受注した内容を在庫管理システムへ再入力し、出荷後は売上データをCSVで会計システムへ連携するなど、一つの取引に対して複数のシステムやExcelを介しているケースがあります。
こうした運用では、二重入力による業務負荷だけでなく、入力・連携ミスによって「販売管理上の売上と会計上の売上が合わない」「システム上の在庫と実在庫が合わない」といった問題も発生しやすくなります。

NetSuiteでは、販売・購買・在庫・会計などの業務を一つのシステムで管理することで、一つの取引データを各業務につなげ、二重入力の削減とデータの整合性向上を実現できます。 

② 経営に必要な数字の把握・レポート作成に時間がかかる

複数のシステムやExcelにデータが分散している企業では、各部門からExcelをバケツリレーのように受け渡し、経営会議や月次報告のためにデータを集計しているケースもあります。
こうした運用では、レポート作成だけで数日を要したり、転記・集計ミスによって数字の整合性が取れなかったりすることもあります。

NetSuiteでは、販売・購買・在庫・会計などのデータを一元化し、標準のダッシュボードやレポート機能を活用することで、整合性の取れた最新の経営情報を、必要なときに確認できる環境を構築できます。
さらに、蓄積されたデータを外部AIと連携することで、レポート作成や将来予測など、より高度なデータ活用にもつなげることができます。

③ 事業の成長・多角化にシステムが追いつかない

企業の成長に伴い、事業の多角化やM&A、新規事業への参入などによって、これまで利用してきたシステムが業務に合わなくなることがあります。
例えば、もともと卸売業を中心としていた企業が自社製造を開始した場合、販売・在庫管理だけでなく、生産管理や原価管理など新たな業務への対応が必要になります。

こうした事業の変化によって、既存システムの業務適合性が低下し、複数のビジネスを一つのシステムで管理することが難しくなるケースも少なくありません。

NetSuiteは、販売・購買・在庫・生産・会計など幅広い業務領域をカバーし、カスタマイズや外部システムとの連携にも対応しています。そのため、事業の成長や多角化、M&Aなどの変化に合わせて、基幹システムを柔軟に拡張していくことができます。

④ 複数拠点・グループ会社の管理が複雑になっている

企業規模が大きくなると、拠点やグループ会社ごとに異なるシステムや業務プロセスを利用し、グループ全体の業績把握やデータ集計に時間がかかるケースがあります。

NetSuiteでは、複数の会社や拠点を一つのERP基盤で管理できるため、グループ全体の業務・データを統合し、経営状況の可視化や内部統制の強化につなげることができます。

また、新たな法人や拠点が増えた場合も、共通の業務プロセスやシステム基盤を展開することで、新会社・新拠点のスムーズな立ち上げが可能です。海外拠点を含めたグローバルな事業管理にも対応できます。

⑤ システムの運用・保守に負担がかかっている

オンプレミス型の基幹システムでは、サーバーの管理やバックアップ、定期的なバージョンアップなど、システムを維持するための運用・保守が必要です。
また、長期間利用する中で独自開発が増え、システムが複雑化している企業も少なくありません。

NetSuiteはクラウドSaaSとして提供されるため、サーバーの構築・保守が不要で、定期的にバージョンアップが提供されます。
システムを維持するための負担を軽減し、IT部門がより事業に近い業務へリソースを振り向けやすくなります。

2. NetSuiteを選ぶ企業の特徴

NetSuiteは、「既存システムをそのまま置き換えたい」という企業よりも、ERP刷新をきっかけに業務を見直し、将来の事業成長や変化に対応できる基盤を構築したい企業と相性の良いERPです。

これまでNetSuiteの提案・導入をご支援してきた中で、導入によって効果を創出している企業には、NetSuiteを選ぶ目的や導入方針にいくつかの共通点があります。

ここからは、実際の提案・導入支援の経験をもとに、その代表的な5つの特徴をご紹介します。

① 今後の事業成長や変化に対応できる基盤をつくりたい

売上や従業員数の増加、新規事業、M&A、拠点展開など、企業の成長とともにシステムに求められるものは変化します。また、セキュリティやデータ活用など、システムに求められる要件も継続的に変化します。

そのためERP選定では、現在の業務や機能だけではなく、将来会社が目指す姿と、ERPの機能や製品の方向性が合っているかという視点が重要です。

特にSaaS型ERPは、継続的なバージョンアップによって機能やサービスが進化します。そのため、「現在の業務をそのまま再現できるか」「現行システムの機能をすべて実装できるか」といった、スクラッチシステムと同じ考え方だけで製品を選定することは適していません。

NetSuiteは、事業の成長や変化に合わせて利用範囲を広げながら、将来に向けた経営・業務基盤を構築したい企業に適しています。

② ERP導入をきっかけに業務・システムを標準化したい

長年利用してきた基幹システムでは、カスタマイズや個別システムが増え、業務・システムが複雑化しているケースがあります。

NetSuite導入では、既存業務をそのまま再現するのではなく、まずは標準機能を起点に業務を見直し、できるだけシンプルにするという考え方が重要です。

一方、すべての業務を標準化することが最適とは限りません。競争優位につながる独自業務や法令・制度対応など、個別対応が必要な領域もあります。

そのため、NetSuiteの標準機能を最大限活用しながら、「標準化する業務」と「カスタマイズする業務」を適切に切り分けることが重要です。

※Fit to Standardの具体的な進め方や、カスタマイズを判断する考え方については、別のコラムで詳しくご紹介します。

③ 経営と現場が同じデータを見て判断できる環境をつくりたい

部門ごとに異なるシステムやExcelを利用していると、必要な情報を確認するためにデータを集計したり、各部門へ確認したりする必要があります。
ERPを単なる業務処理のためのシステムではなく、経営や現場の意思決定に活用したいという目的でNetSuiteを選ぶ企業もあります。

データを「集める・報告する」ことに時間を使うのではなく、経営と現場が同じデータを見ながら「考える・判断する」ことに時間を使える環境をつくることが重要です。
NetSuiteでは、販売・購買・在庫・会計などのデータが一つのシステムに蓄積されます。また、役割に応じたダッシュボードを利用できるため、経営層や営業、経理など、それぞれのメンバーが必要な情報を見たいタイミングで確認できます。

以下は、NetSuiteで利用できる経営層向けおよび各ロール向けのダッシュボードイメージです。
↓経営ダッシュボードイメージ


↓ロールごとのダッシュボードイメージ

④ データ・AI活用を見据えた基盤をつくりたい

AIを業務や経営に活用するためには、その前提として企業内のデータが整理され、正しい状態で蓄積されていることが重要です。
これからの基幹システムには、業務を処理するだけでなく、蓄積されたデータをAIで活用できる基盤としての役割も求められます。

NetSuiteでは、販売・購買・在庫・会計などのデータを一つのERPに蓄積できます。また、OracleはAI領域へ積極的な投資を続けており、NetSuite自体にもAI機能が実装され、今後も拡充が進んでいます。
さらに、Oracleが提供するAIだけでなく、ChatGPTやClaudeなどの外部AIと連携することも可能です。NetSuiteに蓄積されたデータを基盤に、今後のAIの進化に合わせてさまざまな活用へ広げていくことができます。

⑤ 海外展開・グローバルでの事業拡大を見据えている

基幹システムは、一度導入すると5年、10年と長期にわたって利用することも多いため、現在の事業だけでなく、将来の事業展開まで見据えて選定することが重要です。
現時点では海外ビジネスを行っていなくても、今後の海外進出や現地法人の設立、M&Aなどを見据え、将来的にグローバルで利用できるERPを選択する企業もあります。
「今、海外拠点があるか」ではなく、「5年後、10年後に海外へ事業が広がったときにも使い続けられるか」という視点で基幹システムを選ぶことがポイントです。

NetSuiteは、多通貨・多言語への対応はもちろん、一つの環境(1インスタンス)で国内外の複数法人を一元管理できることも大きな特徴です。
日本本社と海外子会社で同じNetSuiteを利用することで、グループ共通の業務・システム基盤を構築できます。
また、新たな国や地域へ進出する際にも、既存のNetSuite環境を活用しながら新しい法人へ展開していくことができます。
そのため、現在は国内事業が中心であっても、将来の海外展開に備えて、あらかじめグローバルで利用できる基盤を整えておくという考え方でNetSuiteを選ぶ企業もあります。
 

まとめ

NetSuiteは、システムやデータの分散、経営情報の可視化、事業成長への対応、グループ管理、システム運用負荷など、企業の成長とともに生まれるさまざまな課題を解決するクラウドERPです。

また、実際にNetSuiteを選び、導入効果を創出している企業には、「現在の業務をそのまま再現する」のではなく、「将来の事業成長や変化に対応できる基盤を構築する」という共通した考え方があります。

業務の標準化やデータの一元化、経営判断の高度化に加え、AI活用や海外展開まで見据えた基盤を構築したい企業にとって、NetSuiteは有力な選択肢の一つです。

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